赤い瞳
2018/8/20
こんにちは。工房の渡邊です。 先日、バスの車内から窓の外を見ていると、山の上に一人ぼっちで浮かんでいる月が見えました。 どうやらその日は満月のようで、丸い月は太陽から届いた光を反射させて長崎の町を照らしていました。不思議とその満月は赤く染まり、まるで子供が黄色と間違えて赤を塗ったかのようでした。 不思議な色だな。私はそのくらいにしか思っていませんでした。しかし、バスを降り家まで続く階段をのぼっていると、目の前の壁の上からいきなり赤い満月が現れたのです。 その瞬間、その月が私には赤い目に見えたのです。じっとこちらを観察するように見つめる赤い瞳に。 それ以来、私は赤い月が苦手になりました。それもまるで目のように見える満月は特に嫌です。 夏の夜に感じた冷たくなるような出来事でした。 |
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